WordPressはテーマカスタマイズかオリジナルテーマ制作かの判断基準

WordPressがグーテンベルクのブロックエディターというものになってから、ホームページの制作は誰でも簡単に作れるようになってきましたが、テーマをグーテンベルクに対応させるのはどんどん複雑になっています。
何が面倒かというと、グーテンベルクのブロックパターンに完全対応させる工数が多いということです。今後も機能は増えることはあっても減ることはないでしょうし、フルサイトという新しいテーマも登場してテーマの作り方はますます多様化しています。
大規模なサイトならともかく、予算の限られている小規模なサイトではそこまで手間をかけて、デザインカンプをゼロから描き起こしてオリジナルテーマを作ることも難しいと思われます。
ですので、既成のテーマをベースにして制作しているところも多いですね。
手早く作って運用や集客のほうに予算を回したほうが効率が良く、賢明な方法です。
私が制作する案件でもそうですが、今はどのテーマを使ってもそこそこのクオリティのものが仕上がるので、予算に合わせたものを求める需要はあると実感しています。
誰にでも使いやすい=オプションがいっぱいある
既存の多くの人に使われているテーマは、誰にでも簡単に制作できるように作ってあるので、カスタマイズする制作側から見ると、大幅にデザイン変更しようとするとタグが複雑で一旦元のCSSを打ち消してから上書きするので、かえって一からテーマを作ったほうが早いと思うこともあります。
オリジナルテーマはカスタマイズをする点で運用や、特にアップデート時のタグのメンテナンスをしやすいこともあるので、制作方法の選択がより重要になってくると感じています。
既成テーマを選択したほうが良い場合
- 制作時に予算があまり取れない
- 制作時間が限られている
- デザインレイアウトにそこまでこだわらない
- テーマの開発終了などの変更に対応できる
- CSSやレイアウトを大きく変更しない
オリジナルテーマを制作したほうが良い場合
- ある程度の初期制作予算は取れる
- 時間をかけて制作したい
- 社内ブランドなどデザインにはこだわりたい
- 既成テーマの仕様変更や開発終了などに振り回されたくない
- 元のCSSを上書きしてデザイン変更することが多い
そもそも全ての案件でブロックパターンに完全対応させる必要があるのか?
案件によりけりかなと個人的には思っています。
というのも小規模案件のサイトは、納品後はお客さんが更新するのは「お知らせやブログなどの文章や画像だけ」だったり、見出し、本文、画像、カラムなど一部の機能しか使わないことが多いためです。
オリジナルテーマを作る場合はグーテンベルクの基本機能のみ対応して、他の予算は例えばブランディングのためのデザインだったり、更新のしやすさや運用面に回すのもありだと思います。必要な機能はプラグインで拡張もできますので。
たまにオリジナルクラシックテーマで「営業時間が変更できない」「電話番号をどこで変更するのかが分からない」と他所から相談をいただきますが、ソースコードを見ると管理画面上で編集ができるように作られていないことがあります。
これはオリジナルテーマ自体の問題ではなく、ヒヤリングと予算の問題だったのではと想像しています。全ての箇所を更新できるように作るには手間がかかりますから。頻繁に変更がありそうな情報部分は、打ち合わせ時にどこまで更新する人が触るかを事前に話しておいたほうが良いと思いました。
今はフルサイト編集のブロックテーマという新しいテーマが出ており、サイトの全体がもっと簡単に更新できるようになってきていますし、この問題もいずれ解消されてくると考えています。
まとめ
案件に合わせてどのテーマを選択するか、お客さんとじっくりヒヤリングをしていくとゴールが見えてきます。納得のいくものがご提供できれば幸いです。
[公開日] 2021年10月5日 / [最終更新日] 2024年4月7日 / カテゴリー:WordPress
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